「冷えとり健康法」というとどうしても、
「靴下を重ね履きする」というイメージが強いですね。
「何か目新しい健康法は・・・」と探している時や、
体調が思わしくなく対策法を県細工ていて、
「靴下を絹と綿(ウール)を交互に、しかも何枚も重ね履きする」
という不思議な?健康法にたどり着いたとしたら、飛びつくたくなるのも分かる気が。
でも突き詰めて考えていくと、冷えとり健康法っていたってシンプルで、
「体を冷やさないようにする」ことであって、
靴下の重ね履きはあくまでも半身浴状態を作り出す対処的なもの。
もっと簡単に、生活の中に取り込みやすい冷えとり法は、
半身浴・運動・食事。
これにつきるのですよね。
ただこれって、どんな健康法に限らず言われていることでもあります。
言われ過ぎていて・・・目新しくないというのが、つい見過ごしてしまう部分でもあると思うのです。
体を冷やさないような食事をして、適度な運動をし、
一日の終わりにしっかり半身浴をすれば、体から冷えはなくなる・・・
こう書いてみると簡単ですが、人間なのでこれが案外難しい。
特に食事に関してはもう煩悩との闘いというか、
ある意味修行のようなものだと思っています。
かといってストイックになるわけではなく、
「心がける」「リセットする」などの、自分なりのフラットになる方法を見につけるしかないのかなと。
冷えとりの食事に関しては、マクロビオティックのような食事が理想なのでしょうが、
ちょっと特殊な調理法は、続けることがストレスになる危険もあります。
私などはもろそのタイプ^^;
適度に力を抜くこと、そもそもそれを「力を抜いている」と思わないことが大事だったりするわけで。
うーん、本当に修行です・・・。
進藤幸恵さんは「冷えとりの手引書」の中でもこうおっしゃっています。
初対面の方は私がお店でこだわらずに注文するので驚かれることがあります。
ベジタリアンとかマクロビオティックを推奨していると思われがちですが、
そんなことはありません。なんでもいただきます。
これには理由があり、
「自分の口に入るまでには何工程もあるわけで、それに感謝をしていただく」
とのこと。
もちろん食べ過ぎた日は次の日に調整をしたり、靴下の枚数を増やす、半身浴を長めにするなどの対処をなさっているのだとか。
そんな風に、時と場合により臨機応変にリセットするようにすればいいだけのこと、なのです。
それよりも
「あれしちゃいけない、これしちゃいけない」
「これを食べたら体が冷える」
などと自身に制限をかけ、その結果精神的なストレスでもっと強い冷えを招く・・・というのです。
実はこれ、冷えとり的な見地からだけでなく、
以前料理教室に通ったことがある、東城百合子先生の「玄米菜食」でも同じことをおっしゃっています。
玄米菜食ですが、黒砂糖は使うし鶏卵も使う玄米菜食。
マクロビオティックでは「よろしくない」とされているものですが、
「砂糖を使ったら美味しいんだもの、いいじゃない」と東城先生はおっしゃっていました。
ただ、それらはあくまでも「ハレ」の日の食事のもので、
日々の「ケ」があるからこそ「ハレ」を待ち遠しく思う気持ちもあるもの。
現代のような「毎日がお祭り」のような食生活をしていると、体は冷え続け、ひいては病気にもなりやすい・・・
という考えでした。
これは私も当時から大賛成で、ぎちぎちに硬い理論よりも、
玄米菜食が私には合っていましたし、今でもその理論は私の食事作りや食生活の基本となっています。
だからといって玄米を毎日食べなくても、分つき米を食べてもいいし、
雑穀を入れた白米でもいい。
とにかく感謝して、いただける喜びをかみしめながら大切にいただく、
そういうことでいいのだと思っています。
玄米や分つき米にこだわる必要もありません。
冷えとりの食事って、一体何を食べたらいいのだろう?と迷ったら、
「昔の食事」
を思い出すとわかりやすいかもしれません。
ご飯とみそ汁と漬物。そして野菜の煮物を少し。
信じられないような素朴な食事ですが、
普段の食事はこれで十分だそうですよ。
まぁ、実行できるかできないかは別としても、
頭の片隅にちょっとだけ覚えておくと何かの時に役に立つかも!?
食欲の秋(冬になりつつありますが)、
感謝して、ありがたく美味しくいただきましょう。