先日のNHKの朝の情報番組「あさイチ」の特集が「すべて性ホルモンのせいだった!~女性ホルモン編~」という、更年期世代には気になる話題でした。
更年期に関しては、「閉経をはさんだ前後10年という期間」の真っ只中ですが、幸いなことによく言われる更年期の症状は特に感じていません。
大豆イソフラボンやエクシオールのこと、ホルモン治療に関しても知識として知っていたことだったので、「ふむふむ。」と確認しながら見ていました。
でも衝撃だったのは、排尿後の正しい拭き方ができていなかったことでした。
私が知っていたこと、そして自分がしてきたことが間違いだったというショック!
考えてみれば「拭き方」なんて誰かに教わってできるようになったことではありません。それに、教わったとしてもそのほとんどが間違っていたと思われる新事実。
でも今からでも遅くありません。この際、正しい排尿後の拭き方を知って、更年期特有の悩みを一つ一つ解消していきましょう。
更年期になると下着が臭う??
今回の特集の中の一つに、更年期になると「下着が臭う」と悩んでいる女性が少なくないという話題がありました。下着が臭う?
これに関してはいま一つピンときません。まだ自分がそういう年代に達していないということなのでしょうか。しかし、更年期世代の女性の多くの悩みのうちの一つなのだそう。
そして下着が臭う原因として、尿漏れだと思っている人が多いのですが、実は原因は排尿後に尿がうまく拭き取れていないことが原因なのだとか。
尿が正しく拭き取れていないとどうして臭うの?
更年期の女性が「下着が臭う」と感じる原因は、尿漏れではなく排尿後の尿が正しく拭き取れていない体ということがわかりました。
ではなぜ正しく拭き取れていないと臭うのでしょうか。
産婦人科医の中田真木先生によると、まず女性ホルモンの分泌が減ると尿道周りの粘膜の表面の層が薄くなるのだそう。そこに尿の拭き残しがあると、アンモニアが粘膜に入り込みやすくなり、その結果、炎症が起き悪臭がしてしまうのだといいます。
原因は拭き残しということですが、更年期ではない女性が拭き残しても臭いが出ないのはこういう理由からだったのですね。
粘膜の層をふっくらとさせる膣・外陰レーザー療法
ここからは余談になりますが、先ほど臭いの原因は粘膜の表面の層が薄くなったからだと書きましたが、レーザー治療によって改善することは可能だそうです。
それは、「膣・外陰レーザー療法」と呼ばれるもの。
臭いだけでなく、更年期になると「下着がすれて痛い」「性交痛がする」などで悩んでいる人もいます。これは先ほども書いた通り、女性ホルモンの分泌が減少し粘膜が薄くなることが原因と考えられます。
これらを治す最新の治療法が「膣・外陰レーザー療法」です。これは、膣に金属製の機器を入れ、炭酸ガスを噴射するという方法で、これによりコラーゲンが生成されて血流がよくなり、粘膜がふっくらと厚みのある状態に戻るのだそう。
残念ながら保険適用はなく、現在のところ1回3万円~8万円で行っている病院が多いそうです。また、効果は1年ほど持続し(個人差あり)、定期的に治療していく必要もあるそう。
デリケートゾーンの正しい洗い方
番組内でも話が出ましたが、膣内が乾燥しているからと言ってオイルなどを自己判断で塗布することは絶対にダメだそうです。
また、デリケートゾーンは石鹸を使って洗うことで、膣や外陰部の細菌バランスや膣内のpHが崩れてしま、それにより、さまざまな感染症が引き起こされると考えられているそう。
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これは昔から聞いたことはありましたが、実際にはお風呂に入るたびに石鹸で洗っていました。先生がおっしゃるには、入浴のたびにシャワーで洗い流すのが良いということですが・・
気になるようであれば、ボディソープではなくデリケートゾーン専用の石鹸を使うという方法も。
洗い方としては、
(1)前から後ろに洗う
(2)石鹸をしっかり泡立てから洗う
(3)洗った後は、ぬるま湯でしっかりゆすぐこと
また、生理中は普段よりもさらに清潔に保ちたいし、石鹸を使ってさっぱりと洗いたいものですが、こちらも注意が必要です。
まず、デリケートゾーン専用のソープをしっかりと泡立て、優しく洗います。その際、膣の中を洗うのは避けるとともに、爪で傷つけないように注意しましょう。
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膣内がどうしても気になるようであれば、ビデで膣内洗浄するのがいいかもしれません。
排尿後の正しい拭き方
臭いの原因となる排尿後の正しい拭き方ですが、それにはまず正しい姿勢で排尿することから始まります。
通常、洋式トイレに座り排尿するさいには足を閉じて座っていると思いますが、それでは尿がまっすぐ下りずに外陰部にたまってしまうことがあります。
それが膣の中に入り込み炎症を引き起こした結果、臭いの原因となるのです。
そうならないためには、大きく股を開いて前傾姿勢で排尿すること。
イメージとしては「ロダンの考える人のポーズ」という感じでしょうか。
実際にやってみると、股を閉じて排尿するよりもまっすぐに落ちていくのがよくわかります。その結果、尿が外陰部にたまることなく、また拭き取りやすくなります。
そして排尿後、ここからが大事なのですが、トイレットペーパーはふき取るのではなく押し付けて吸い取るというこ。
これまで正しいと思い込んでいた「前から後ろに拭く」のではなく、下からじっと押し当てペーパーに吸い取らせるのが正しい処理の仕方です。
時間にして5~10秒ほど。その際、薄いトイレットペーパーではなく、シャワートイレで使用するような吸い取り力のあるトイレットペーパーがなおよいそうです。
デリケートゾーンの正しいケアのまとめ
以上のことを簡単にまとめてみると
更年期に下着が臭うのは、排尿後の拭き方が間違っているから
尿が膣の中に残らないよう、排尿の際には股を開いて前傾姿勢で
排尿後はトイレットペーパーを膣に押し当てて吸い取る
デリケートゾーンはシャワーで洗い流す、もしくは専用のソープで洗う
ということでした。
知らなかったって恐ろしい!これまでずっと正しいと思っていたことが覆されるのはちょっとショックですが、正しい方法を知れたことでこれからはトラブルなく過ごせそうです。
それにしても・・・
番組の内容的にはとても参考になって感謝しているのですが、あの場にいる男性陣が見ていていたたまれない感じでした(^_^;)
柳澤さんは思わず
「僕はここにいてもいいのかな」
とおっしゃっていましたが、柳澤さんもさぞかし居心地悪かったでしょうし、見ていてかわいそうになってしまいました(^_^;)
でも女性が更年期で辛い時に、いつもそばにいる人に理解があることはとても大切で、旦那さんに対してのストレスが少ない人は更年期の症状が軽いのだそう!
だからバツが悪いでしょうが、男性がこういう番組を見て女性の体の変化に理解を示してもらえるような世の中になるといいなと思います。